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原始的?だけど最先端な建築法「アースバッグ」工法とは

2019年12月27日 [塗装・シロアリコラム]

アイネットコープ栃木では、お住いに関する様々なお悩みに対して取り組んでいます。そこで、ここでは建物についての生協スタッフの独り言を書かせて頂きます。
 
今回は、土で建造物を作るという、聞いただけではちょっと想像がつかない「アースバッグ」工法にについてご紹介していきます。

土と袋だけで、建物ができる!?

アースバッグ工法とはどういうものか。

簡潔に説明すると、土を入れた袋を積み上げて、ドーム型にし、建造物として使用するもの。以上です。
 
そんなことで、建物として成立するわけがないじゃないか・・・と思われるかもしれません。でも、土は不燃材のため、耐火性に優れます。また、ドーム状の構造のために耐震性も高く、サイズにもよりますが、作業人数がいれば数週間で完成するという施工日数の短さも魅力なのです。
 
アースバッグ工法の発案者は、イラン人の建築家ナダー・カリリ氏。古代中東建築をヒントに、土や粘土、日干しレンガで作る古代建築「adobe」と、今日の建築技術を組み合わせ、「スーパー・アドビ・システム」という建築技術を考案します。
 
そして、1991年にはアメリカ・カリフォルニア州にCal-Earth 研究所を設立、アースバッグ工法の研究と普及活動を行っています。ちなみに、スーパーアドビの試作品は、地震多発地域でもあるカリフォルニア州の建築基準も満たすなど、徐々に工法として認められつつあるようです。
 

誰でも家が作れる可能性を示した工法

アースバッグ工法で使う建材は「土」と「袋」。

土は粘土質のある土、赤土が適しており、黒土は向かないのだとか。この土を混ぜた混合土を土嚢袋に入れたものが建材になります。ちなみに、アースバッグ協会では、強度や安全性の面から通常の土嚢袋は使用せず、より強く、長い筒状になった袋を提唱しているとのこと。
 
土の入った袋を積み、叩き、叩き終わったら有刺鉄線を張り、横にずれないよう固定します。そして、その上から再び土嚢袋を積み、叩く。基本的な作業はこれだけです。これを円形・ドーム型に積んでいくことで、アースバッグハウスが完成します。
 
建築資材は手軽に手に入りやすい土や袋。使う道具はシンプルで、作業自体も専門の知識や資格は不要。なので、若者から子ども、女性など、老若男女問わず建設に参加できるのもアースバッグ工法の特徴の一つ。
 
また、出来上がりのかわいらしいフォルムも魅力の一つ。日本でも、アースバッグ工法で建てられた建造物があちこちにでき始めています。用途としては、住宅や小屋としてはもちろん、土と土嚢袋だけで建てることができ、かつ雨風や火に強いため、災害時にシェルターや仮設住宅として使える可能性もありそうです。
 
日本アースバッグ協会のウェブサイトには写真等もたくさんあります。また、セルフビルドのワークショップなども行っているようなので、ご興味のある方はぜひ。
 
 
(参考資料)
日本アースバッグ協会
https://www.earthbag.info/

 
 

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