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シロアリって冬眠する?実はそうでもない話

2025年11月30日 [お知らせ]

「冬は寒いし、シロアリもさすがに冬眠してるでしょ?」
そう思っている方、多いのではないでしょうか。
実は、シロアリは冬でも完全には活動を止めていません。
家の床下や壁の中など、外気より暖かく湿気のある場所に身を潜め、
ゆっくりと、でも確実に木材を食べ続けているのです。
今回は、そんな冬のシロアリの実態と、この季節だからこそできる予防策をわかりやすく解説します。
「冬眠してると思っていたら、実は違った!」そんな事実を、ぜひこの機会に知ってください。

1. シロアリは“冬眠”しない生き物だった!?

シロアリは寒さに弱い昆虫ですが、冬眠はしません。
気温が下がると活動は鈍くなるものの、暖かい環境を選んで生き続けるのが特徴です。

シロアリが冬でも動ける理由

床下や壁の内部など、外気より暖かく湿った場所に避難している
暖房や地熱の影響で一定の温度が保たれている
木材が身近にあり、食料を確保しやすい
つまり、寒い冬の間も人の目が届かない場所で静かに活動を続けているのです。
春に羽アリが出るころには、冬の間に巣が大きくなっていた――そんなケースも少なくありません。

2. 冬の間に起きている“見えない被害”とは?

冬は動きが鈍いとはいえ、シロアリが完全に止まるわけではありません。
そのため、被害はゆっくりと、でも確実に進行していきます。

放置すると起こる主なトラブル

床が沈む・ミシミシと音がする:床下の木材が食べられ、強度が低下
柱や土台の内部がスカスカ:建物全体の耐震性が落ちる
カビや腐朽菌の発生:シロアリが好む湿気が菌の温床に
春の羽アリ大量発生:冬の間に巣が成長し、春に繁殖が一気に拡大
シロアリ被害は、静かに進む分だけ発見が遅れやすいのが厄介なところ。
被害に気づいたころには、修繕範囲が広がっていることもあります。

3. 冬のシロアリ対策が効果的な理由

実は冬のうちにシロアリ対策をしておくと、春以降の被害拡大を防ぎやすいのです。

この季節ならではの「3つのメリット」を紹介します。

● 理由①:巣の位置を特定しやすい
寒さで活動範囲が狭くなるため、点検カメラや湿度測定で巣を見つけやすい時期。
被害が浅い段階なら、部分的な処理で済む可能性もあります。
● 理由②:薬剤処理が安定しやすい
冬は床下の温度や湿度が比較的安定しているため、
薬剤が木部に浸透しやすく、効果を長く保ちやすいケースがあります。
● 理由③:春の繁殖期を未然に防げる
春になると羽アリが飛び立ち、繁殖によって被害が一気に拡大します。
冬のうちに巣を見つけて駆除・予防しておくことで、
春の繁殖期に入る前にリスクを断ち切ることができます。
つまり、今の時期に点検・予防を行っておけば、
「春に慌てる」ことのない安心な住まいを維持できるというわけです。

4. 今すぐチェック!シロアリ被害のサイン

「うちは大丈夫」と思っていても、被害の初期は気づきにくいもの。
以下のような症状が見られたら、早めに専門業者へ相談を。

見た目でわかるチェックポイント

・壁や床を叩くと中が空洞のように軽い音がする
・壁紙や床の一部がふくらんでいる・変色している
・玄関や浴室の木枠が湿っぽい・黒ずんでいる
・外壁や基礎部分に土の道(蟻道)がある
・床下に羽の抜け殻や粉状の木くずが落ちている

一見「経年劣化かな?」と思うような症状も、実はシロアリの初期被害であることがあります。
放置せず、早めの点検を行うことで家の健康を守りましょう。

まとめ

「冬はシロアリもお休みしてる」と思われがちですが、実際には静かに活動を続けている生き物です。
寒いこの時期は、人も虫も動きが鈍くなる分、点検や予防に最適な季節でもあります。
見えない場所で進む被害こそ、早めに気づくことが大切。
今のうちに床下点検や予防を行い、春の繁殖期に備えておくことで、住まいを長く安心して守ることができます。
“冬眠しないシロアリ”―その存在を知ることが、あなたの家を守る第一歩になるかもしれません。