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「訳あり物件」はこう見抜く!
2019年03月20日 [塗装・シロアリコラム]
今回は、最近読んだ本のご紹介をしたいと思います。
失敗しない「住まい選び」のために
そもそも、どんな欠陥がある?
私が読んだ本とは、『訳あり物件の見抜き方』(南野 真宏 著/ポプラ新書)です。実は私自身も引っ越しを考えていた矢先に見つけたこのタイトル。読んでおかなきゃ!と思ったのですが、思っていた以上に興味深い内容でした。
まず、建物の「瑕疵」、いわゆる欠点は大きく4つに分類できると言います。
1)物理的瑕疵
雨漏りやひび割れ、シロアリが侵食しているなど比較的わかりやすいものから、土壌汚染、地中に埋設物がある、地番沈下が起きているといったこともこちらに分類されます。
2)法的瑕疵
文字通り、法律に違反しているものや、スレスレのものを指します。建築基準法や消防法に違反しているか、抵触しかねない物件も中にはあるのだとか。
3)環境的瑕疵
騒音、振動、悪臭、日照不足など、環境的な問題があるものを言います。場合よっては、屋根裏にアライグマやコウモリが棲みついてしまっている、ということもあるのだとか。
4)心理的瑕疵
いわゆる「事故物件」、たとえば部屋で自殺や他殺、孤独死が起きたものや、以前風俗店だった場所なども。いずれもあまり心象は良くないですよね。
さて、不動産の間取り図などを見ているといわゆる「告知事項あり」物件と呼ばれるものがあります。これは、購入者(賃借者)の利益に関する重要な事項は、必ず伝えなければならないという法律によるもの。
では、この「告知事項あり」物件以外であれば安心、と言えるのでしょうか?
著者は、そうとは限らないと言います。というのも、何が、あるいはどの程度までが「購入者(賃借者)の利益に関する重要な事項」にあたるかについては法律上明記されておらず、明らかなもの以外は隠したい、という不動産会社側の想いもあるとか。
「訳あり物件」はこう見抜く!
では、どうしたら瑕疵物件を避けて、自分にとって良い物件を見つけられるのでしょうか?
著者は、「信頼できる不動産業者を探すこと」、「土地、地盤の性質を調べること」、「曜日や時間を変えて物件を見てみること」を勧めています。
信頼できる不動産業者の選び方としては、大手ももちろん良いのですが、地元で長く、地道に活動している業者もオススメとのこと。ちなみに、その業者がどのくらいの期間営業しているのかを調べるには、不動産免許に書いてある「○○知事 免許(〇)第○○〇号」とあるところの、カッコ内の数字に5をかけると、それが営業年数になるのだとか。
土地や地盤の性質を調べるには、国土地理院が提供している航空写真データを見てみたり、各自治体が提供しているハザードマップを調べてみるのも良いとか。また、物件を新たに購入するさい、シロアリの侵食がないか、防腐・防蟻措置の保証書を提出してもらうのも効果的、とのこと。
曜日や時間を変えて物件や現地を見てみるのも重要です。土日は何ともなかったのに、平日は隣の工場が煙をモクモク出しているとか、雨の日になると側溝に雨水が溢れてしまうとか、曜日や天候などの条件によって、状況が大きく変化することは良くあります。また、ネットで物件の情報や評判を調べてみるのもアリ。
家を借りる、買うのは人生において大きな選択のひとつ。
できる限りの下準備や調査をして、後悔のない住まい選びをしたいものですよね。
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